AIR劇場版

ちょっと遅くなりましたが、AIRの劇場版を見てきました。
事前に某Tさん情報でアレとは聞いたんですが、逆にそれで興味が増したところもありまして。
始める前にゲーム版とTV版と劇場版の立場を整理します。
とりあえずここではゲーム版を元祖としますね。
DCのコンシューマー版以降の移植でキャラに声が付いたり、年齢制限に引っかかる部分が変更されている以外はおおむね全部一緒です。
そしてTV版は今のところ、これのかなり忠実な再現+アルファで来ています。
で、劇場版です。
これはAIRの要素であるキャラや舞台や設定を材料にした、ゲームともアニメとも違ったほぼ完全なオリジナルアニメになっているようです。
無論要素は一緒なので、なじみのキャラは登場するもの、まったく原作にはない掛け合いをしたり、展開をしたりしながら進んでいく形になっています。
内容的には観鈴が夏休みの宿題に自分の町のフィールドワークをする、というところから始まります。
劇場版ではなんと観鈴ちん登校拒否児童です。
しかも1学期は一度も学校に来てないらしく、のっけからエラいことになっています。
その他の往人の境遇や、二人が出会う展開とかも完全オリジナル。
さらに言うならDream編の観鈴以外のメインキャラは、全部1カットくらいしか出て来ない上に台詞もありません。
サブキャラも医者と晴子とポテトくらい。
この時点でもう、原作のAIRを期待して見に行くと血反吐を吐きます。
その後は観鈴の住む町の昔話みたいな感じで、これまた劇場オリジナルの神奈編と被せながら現代の時間軸が展開して行きます。
これでも面白そうだな~、と思う方はぜひ見に行ってみるといいかもしれません。
以後はネタバレですので、TV版が初AIRの方とかはご注意ください。


で、感想なんですが、うちは結構面白かったです。
既存のオブジェとネタを使って作っちゃったので、どうしてもオリジナルとの相違点ばかり違和感で気になってしまうところは確かにありますけれど。
もっとも、ネタとして案外丁寧に再消化してあるような印象を受けました。
劇場版という尺の都合上、話を駒切れダイジェストみたいな未消化にしたくなければ、どうしても他のヒロインキャラに割いてる時間はないでしょうし。
合わせてこの劇場版で初めてAIRというタイトルに触れる人を置きざりにもしな、となると劇場の尺で理解できるAIRという素材を生かしたものを作らなければならないわけで。
一緒に行った今回初めてAIR自体に触れたらしい某M氏もストーリー自体は追えた、とのことなのでおそらくそういう点はあるのではないかと思います。
そして他ヒロイン出さない、話として起承転結をつけるとすれば、オイラでもおそらく完全オリジナルで組み立てるでしょうし。
観鈴に話を絞ったところでどうしても神奈との絡みは避けられないでしょうけど、劇場という尺ではDream編やってSummer編やってAirに戻すのはどうしたって慌しくなっちゃいます。
裏葉の台詞が二言くらいしかなかったりますが、Summer編はあっさり目の同時進行で正解だったんじゃないでしょうか。
ただ以後はあくまで原作やりまくってた人間の意見で聞いていただきたいんですけれど、劇画調の止め絵演出の連打と、途中のギャグシーンでキャラを崩してたのがどうしても気になりました。
普段のキャラが綺麗で普通に動いているだけに余計。
止め絵に関してはもっと回数少なければ、全然印象変わったんでしょうけれど。
あとは往人周りで一部無意味に後日談調の語りになっているところと、彼が決定的な行動に出る時の理由づけがイマイチ弱い気がしました。
なんか本当に思いつきとか、シナリオに流されて行動しているような。
特に最後の祭りのシーンがヒドくてシーンでもカットされていたのか、人形劇で荒稼ぎした後、晴子と別に大した掛け合いが会ったわけじゃないのに、いきなりメインテーマが流れ出して観鈴を探しに行っちゃうシーンとか。
重要なのにアレで泣けるのかなぁ。
話も再構成するなら、最後をハッピーエンドにしちゃって良かったんじゃないですかね。
せっかく直接的に過去を被せているんだから、御伽噺の彼と彼女は不幸だったけど、観鈴は違うみたいな。
この辺は原作版と劇場版の一番大きな違いなんですけれど、劇場版では観鈴の空にいる少女の夢の話とかはなかったんですよね。
他にも往人の血筋が彼のものだったり、観鈴と空の少女の関係とかあたりのエッセンスも強くは描かれてなかったと思うので。
まあ、あのラストシーンこそAIRって人もいるんでしょうけど。
最後は趣味なんですが、一部蒔絵調の絵とAIR絵で同じキャラが描かれているので、試みとしては独特だとは思うんですが、どうしてもギャップで引っかかってしまいます。
たとえば同じアニメ世界にに出てくるキャラなら、キャラデザはある程度統一されているほうが見ていて違和感は少ないと思うんです。
多少ならともかく蒔絵調の絵と重ねられると、さすがにどこか「ぎゃー」という神経を直接イジられるようなショックを受けました。
まあ、原作のAIRと切り離して見れるなら、コレだけでしっかり完結してますしふつーの劇場版アニメだと思います。
切り離せそうにないのであれば見ないのもアリなのではないでしょうか。
こう書くと、それなら最初からAIRのキャラを使わないで好き放題のオリジナルやれば良いんじゃなかったノー、とかって話しになりそうですが、完全オリジナルの純愛モノアニメ映画とか公開されたとして果たして見に行きますか
少しでもたくさんの人に見てもらうために、客受けする素材で表現したいものを描くのも十分アリだと思うので、私は当然こういうのもアリだと思います。

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事務所で働く一応弁理士です。 国内特許系メインの日々の業務とか、試験対策ネタとか書いています。 受験時代は某L社系列の某B,M講師をメインに習っていました。 Copyright (C) 2010 - 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

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